5.5.11.FreeBSD14.1R で遊ぼう(RasPi4編)
本バージョンのFreeBSDはRasPi5には 対応していません。Raspi4で遊んでください
(0) はじめに
2024年6月4日にFreeBSDの新Ver 14.1Rがリリースされました。
これを記念し、FreeBSD 14.1R (ARM版) をインストールします。 ちなみに、元ネタは、
(1) ブートローダー(EEPROM)の更新
Raspberry Pi4でFreeBSDを遊ぶには、ブートローダーを新しいものに更新する必要があります
一番手っ取り早い方法は、前節Raspberry Pi OS で遊ぼう を参考にRaspberry Pi OSを
インストールし、ソフトを更新することで、ブートローダー(EEPROM)も更新されます
以下の記事では2021/3/18版のEEPROMでテストしています
(2) 用意するもの
母艦パソコンはFreeBSDでなくても、通常のLinuxでも可 (筆者はVirtualBox上Debianで用意)
(3) 母艦の準備
母艦は、SDHCカードアダプタをもつLinuxマシンで以下解説します
筆者のSDHCカードアダプタは /dev/sdb で認識されます。以後説明で必要に 応じ読み替え下さい
(4) 母艦での作業
① 中身が丸ごと消えてもいいSDHCカードを用意し、アダプタに接続
次の手順で、全パーティションが消されて一から作成されます。 mount されていたら umount
ください。
② 適当な作業ディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行してください
(RPi用64bit(aach)イメージ取得)
$ wget http://ftp11.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/ISO-IMAGES/14.1/FreeBSD-14.1-RELEASE-arm64-aarch64-RPI.img.xz
(チェックサム確認)
$ sha256sum FreeBSD-14.1-RELEASE-arm64-aarch64-RPI.img.xz
1008de5c80fa7ef144024602beea03082cedc961f27a7323f60d573b1507b030 FreeBSD-14.1-RELEASE-arm64-aarch64-RPI.img.xz
(イメージ展開)
$ unxz FreeBSD-14.1-RELEASE-arm64-aarch64-RPI.img.xz
(SDへの書込)
$ sudo dd if=FreeBSD-14.1-RELEASE-arm64-aarch64-RPI.img of=/dev/sdb bs=1M
$ sudo sync
(4) Raspberry Pi4 起動
上記で作成したカードをRaspberry Pi4にセットし、HDMIケーブルを繋いでください
なお、2つあるHDMIは電源コネクタに近い向かって左側に刺してください
電源を入れ、Raspberry PiをSDHCカードから起動してください
起動したら、初期ユーザはfreebsd、パスワードはfreebsd、特権ユーザはroot/rootです。起動したらすぐにパスワード設定してください
SSHサーバも最初から起動しています。
(5) 最低限の初期設定
PCの場合はインストール時に訊かれて初期設定するのですが、ARM版はそこまで整備されていませんので、ここで設定します。
① 初期ユーザー追加
# adduser で追加してください。聞かれる内容はPCと同じです
② TimeZone 設定
日本標準時(JST)を設定するには、以下設定し、その後、時刻を正しく設定してください
# cp /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime
③ キーマップ 設定
日本語キーボードに対応するには、以下を/etc/rc.confの最後に追記
keymap="jp.106"
④ hdmi 画面を広げます
初期設定では画面は640x480とかなり狭い画面で立ち上がります。これをお使いのモニタの最大
領域(筆者環境では4K解像度)に広げます。/boot/msdos/config.txtの以下の行を削除
[pi4]
hdmi_safe=1 ← この行を削除
この行を削除すると、ついでに、HDMI両方の端子から画面が出力されるようになります
(6) パッケージ のアップデート
Arm版FreeBSDでも、一応はpkgもあります。 ただし、defaultでは更新が遅く四半期毎
最新版ソフトが必要な方はportsを利用ください
# pkg update -f
# pkg upgrade
(7) (参考) デスクトップ環境で遊ぶ
① パッケージからXorgをインストールすることもできます
# pkg install xorg
これで、再起動すると、コンソールからなら $ startx できるようになります
② デスクトップ環境の導入
この状態では使いづらいのでデスクトップ環境 ( XFCE ) を入れます。
package から xfce を入れます。
# pkg install xfce
/etc/rc.confに以下の行も追加
dbus_enable="YES"
polkitd_enable="YES"
各ユーザーのホームディレクトリの .xinitrcファイルを以下のように設定
. /usr/local/etc/xdg/xfce4/xinitrc
reboot すれば、次回より$ startx で XFCEが立ち上がります
③ 続いてGUIログイン化します
# pkg install slim
/etc/rc.confに以下の行も追加
slim_enable="YES"
④ 日本語化します
日本語フォントを導入します。pkgからお好みで(以下一例)
# pkg install ja-font-std ja-font-vlgothic ja-font-takao
日本語入力環境 を導入します
# pkg install ja-fcitx-mozc
各ユーザーのホームディレクトリの .xinitrcファイルを以下のように設定
#!/bin/sh
# set locale
export LC_ALL=ja_JP.UTF-8
export LANGUAGE=ja_JP.UTF-8
export LANG=ja_JP.UTF-8
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=xim
export XMODIFIERS=@im=fcitx
/usr/local/bin/mozc start
fcitx -r -d
#
setxkbmap -layout jp
#
. /usr/local/etc/xdg/xfce4/xinitrc
⑤ ついでなので、ブラウザ(firefox) も導入
# pkg install firefox
(8) USBからブートするには
Raspberry Pi OS で遊ぼうを参考にして ブートローダーの更新し、ブート順を変更してください
あとは、SDカードの書き込みと同様にUSBに書き込むだけです
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